欧 米文化履修モデル


概要



イギリスやフランスやドイツなどのヨーロッパ先進国とアメリカ合衆国は,長い間,「国」という単位で,特に国民国家という理念のもとに,成長・発展を遂 げ,それぞれ独自の歴史を築いてきました。そして近年,ヨーロッパでは,ソ連の崩壊,東西ドイツの統合の後,壮大なヨーロッパ統合(EU)の時代を迎えて います。一方アメリカ合衆国は,もともと多民族からなる国家ですが,建国以来,近代的な意味での一つの国民国家を目指してきたという点で,複雑な特質と諸 問題を抱え込んでいます。各国の持つ独自の文化と超国家的統合理念のはざまで苦悩するヨーロッパとそれとは異なる文化的特徴を持つアメリカ――双方の構造 的本質に迫りそれを的確に把握しようとすることが本履修モデルの目指すところです。これまでの地域別の学習に加えて,地域横断的な主題別の学習を通して, 欧米の文化研究が行えるようにカリキュラムを編成してあります。本履修モデルが同時に目指すもう一つの目標は言葉の学習です。言葉の学習は,文化理解,人 間相互理解の核として不可欠であり,言語の能力は文化研究の基盤だからです。自分の最も興味のある地域の言葉,すなわち英語,フランス語,ドイツ語という 欧米の主要言語を自由に駆使できるよう努力してください。外国語の高い能力は社会に出てからもきっと役に立つでしょう。